和菓子づくりで育まれる兄弟・親子の絆|家庭で起きた心の成長ストーリー
- 一般社団法人こどもわがし協会
- 5月27日
- 読了時間: 4分
更新日:5 日前
子ども同士、親子の関係性に悩む家庭が多い今
「兄弟で毎日のようにケンカばかり…」「下の子ばかり手がかかって、上の子に構ってあげられない」――
こんなお悩みを抱えている保護者の方は多いのではないでしょうか。
また、共働き家庭が増える中で、「子どもとゆっくり向き合う時間が取れない」「話しかけても反応が薄い」といった親子間の距離感に不安を抱える声も聞かれます。
そんな日常の中に、ほんの30分。親子や兄弟で“向き合う”時間を作ってみませんか?
和菓子づくりは、ただの食の体験にとどまらず、家庭の関係性を少しずつ、でも確実に変えていく力を持っています。
和菓子づくりが家庭の“関係性”を変えるきっかけに
和菓子づくりは、手順を覚え、形を整え、色を考え、細かい作業を集中して行う体験です。
それを兄弟や親子で一緒に取り組むと、自然と「協力」「観察」「応援」など、関係性に必要な要素が育まれていきます。
誰かがうまくできたら「じょうずだね」と声をかけたくなる。
困っていたら、つい手を差し伸べたくなる。
そうした“関わり”が、ごく自然に生まれます。
けんかばかりの兄弟が、お菓子づくりの時間は――
ちょっとしたことで言い合いになったり、すぐに手が出てしまったり…。
そんな元気なお子さんたちも教室に来ると、不思議と空気が変わるようです。
お稽古の時間、同じ空間にいながらも、それぞれの作品づくりに集中しています。
一緒にひとつのものを作るわけではなく、自分の手で、自分だけの作品を仕上げる。
その「ちょうどよい距離感」が、互いを意識しすぎず、でもときどき声をかけ合うきっかけにもなります。
ふだんは素直になれない兄弟でも、教室という“家とは違う場所”で、“先生や他の生徒さんがいる環境”の中で、自然とやさしさや思いやりがにじみ出てくる瞬間があります。
「かっこよくできてるね!」
「ここは、こうやると簡単だよ」
きっと、まわりに頑張っている他の生徒さんがいることも、よい刺激や緊張感につながっているのでしょう。お互いに比べることなく、自分のペースで進めながらも、どこかでつながっている――そんな兄弟の姿がとても印象的です。
お菓子づくりを通して育まれるのは、技術だけではありません。
家庭とは異なる空間で過ごすことで、関係性にも小さな変化が生まれていくのだと、
毎回あたたかく見守っております。
親子の距離が近づく:並んで作る、向き合って笑う
親子で並んで手を動かす時間。
おしゃべりしながら作業を進めることで、普段は聞けなかった子どもの気持ちがふとこぼれる瞬間があります。
「こんな色にしたよ!」「見て〜、まんまるになった!」
その小さな声に、「いいね、ステキだね」と返す。
こうしたキャッチボールの中で、子どもは“自分の存在が受け止められている”と感じます。
お互いにスマホやテレビを見ながらの時間ではなく、目を合わせ、手を動かし、同じものを作るという体験は、親子の距離を驚くほど近づけてくれます。
「心の成長」が見える家庭の変化とは
和菓子づくりのように、「できた!」という達成感を共有する体験には、自己肯定感を育てる力があります。
同時に、それを見守り、認め合う家族の姿勢が、「思いやり」や「信頼感」といった非認知能力の土台をつくります。
お兄ちゃんが「いい感じだね」と声をかけるようになった
子どもが「お父さん、上手だね!」と褒めてくれた
こうした小さな変化の積み重ねが、心の成長として表れてくるのです。
家庭でもできる!親子・兄弟で楽しむ和菓子体験
難しい材料や道具がなくても、家庭で簡単にできる和菓子づくりがあります。
たとえば、もち米とあんこを使った「花おはぎ」、
和食材を混ぜて楽しむ「色遊び練りきり」など。
始める際は、ぜひ「先生役を交代でやろう!」
「お互いの作品を発表しよう!」といった
遊びの要素を加えてみてください。
大人が“教える側”ではなく“一緒に楽しむ存在”になることで、
子どもの表情が驚くほど柔らかくなります。
和菓子づくりと、家族の心のつながり
忙しい日々の中、家族みんなが同じ時間・同じ空間で、同じものを作るという体験は、決して当たり前のことではありません。
だからこそ、その時間は子どもの心に、そして親の心にも、深く刻まれていきます。
「ただ食べるだけじゃない。和菓子は、心を通わせる道具になる」
そう実感されたご家庭の声が、今、少しずつ広がっています。
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