top of page

おうちでできる「教育的和菓子」ワーク:簡単レシピと声かけ術

更新日:2 日前


和菓子は「食べる文化」だけじゃない。作ることが、学びになる理由

「和菓子」と聞くと、老舗の職人さんがつくる繊細なお菓子を思い浮かべる方も多いかもしれません。けれども実は、和菓子は“手でつくる”過程そのものに、子どもたちの心を育てる力が詰まっています。


わたしはこれまで、2,000人以上の子どもたちに和菓子づくりを教えてきました。その中で感じるのは、「自分の手で作ったものを完成させる経験」が、子どもたちの心に深く残り、自信や集中力を育んでいくということです。


この記事では、おうちでも簡単にできる「教育的和菓子ワーク」の実践方法と、子どもを伸ばす声かけのコツをお伝えします。


子どもの「力」を育てる和菓子づくりの3つのポイント

和菓子づくりが子どもたちにもたらす力は、ただ「器用になる」というだけではありません。特に次の3つの力が育ちます。


1. 集中力と観察力

手のひらであんを包んだり、お道具で模様をつけたりする作業は、細やかな動作の連続です。最初はうまくいかなくても、子どもたちは自然と指先や動きを観察しながら集中していきます。


2. 自己肯定感

「できた!」という達成感は、何よりのごほうびです。自分の手でつくった和菓子が完成したとき、子ども達はその作品を誇らしげに見せてくれます。この小さな成功体験の積み重ねが、自信につながっていきます。


3. 想像力と感性

和菓子は、季節や自然のうつろいを表現するアートでもあります。「今日は春だから桜の形にしてみよう」「お月見のウサギをつくってみよう」など、色や形に自由な発想が反映されます。自分の中の“感じる力”が自然と引き出されていきます。


おうちでできる!簡単レシピ:季節のねりきり「桜」

ご家庭でも取り組みやすい、シンプルな「ねりきり」のレシピをご紹介します。


材料(2〜3個分)

白あん … 200g

白玉粉 … 小さじ1

水 … 10ml

食紅(赤) … ごく少量

ラップ・つまようじ・スプーン


※白あんは、製菓材料店などで購入できます


作り方

1.ねりきりあんを作る

 白あんと水で溶いた白玉粉を混ぜ、電子レンジで1分30秒温めます。手でこねて、やわらかく丸めやすい生地にします。


色をつける

 ほんの少しの食紅を水で溶き、白あんに混ぜて薄いピンク色に着色します。


3.形をつくる

 丸めたあん玉を、手のひらで軽く押して平らにして包みます。中心から花びらのように放射線状にヘラや爪楊枝で線を入れ、桜の形に整えます。


4.完成!

 夏場はラップに包んで冷やしてもおいしいです。


ポイント

・柔らかく作りやすいので、小さなお子さんでも取り組めます。

・食紅の代わりに抹茶やココアを混ぜてアレンジも可能です。


子どもが伸びる!年齢別・おすすめの声かけ術

和菓子づくりを通して子どもが自信を育むには、「どう声をかけるか」がとても大切です。年齢に応じた声かけで、より深い学びにつながります。


【3〜5歳】

「わあ!きれいなお花だね」

→ 子どもの感性をそのまま受け止めて共感してあげましょう。形がいびつでも「楽しかった」経験が最も大切。


【6〜8歳】

「ここ、自分で工夫したんだね。どうやって思いついたの?」

→ 作り手としての自覚が育つ年齢。「自分なりの工夫」に注目して声をかけましょう。


【9歳〜】

「次はどんな模様にしてみたい?」

→ 創造力と計画性を刺激する問いかけが効果的。「失敗した」と思っても、「次にどうするか」で前向きに考える力を育てます。


和菓子づくりは、今日から家庭でできる“教育”

忙しい日々の中でも、ほんの30分。親子で一緒に手を動かして、おしゃべりしながら何かを作る時間は、お子さんにとって大きな安心と喜びになります。


和菓子づくりは、特別な道具や場所がなくても始められます。美しくなくても、形がいびつでもいい。子どもが「自分で作った」と感じることに、価値があるのです。


ぜひ、今日から家庭で“教育的和菓子”を楽しんでみてくださいね。


【プレゼント】

\家庭で楽しめる「おうちでつくるねりきりレシピ」PDF配布中/

※LINE登録でダウンロード可能

最新記事

すべて表示
親子で一緒に季節を感じよう。行事×和菓子の楽しみ方ガイド

行事を楽しむ親子の時間に、和菓子を取り入れてみませんか? 忙しい毎日の中でも、子どもと一緒に「季節」を感じる時間を大切にしたい──そんな願いを叶えてくれるのが、日本の行事と和菓子です。和菓子は、見た目・味・名前のすべてに季節の彩りが込められた、まさに“食べる日本文化”。親子...

 
 
 
【年齢別】和菓子づくりの楽しみ方ガイド〜3歳〜小学生までのステップ別アプローチ〜

和菓子づくりは、親子で楽しめるだけでなく、子どもの発達に合わせた学びや成長を促す素晴らしい体験です。しかし、子どもの年齢によって楽しみ方や取り組み方は変わります。この記事では、3歳から小学生までの年齢別に適した和菓子づくりの楽しみ方を紹介し、親子で安心して和菓子作りを楽しむ...

 
 
 

Comments


bottom of page