「和菓子×教育」が子どもを育てる理由とは?食と文化で育む、これからの“生きる力”
- 一般社団法人こどもわがし協会
- 5月1日
- 読了時間: 3分
はじめに:今、求められる「新しい学び」のかたち
近年、「非認知能力(自己肯定感・協調性・創造力など)」が子どもの成長において重要視されるようになりました。しかし、学校や習い事ではどうしても「正解を出す力」が中心になりがちです。
そこで注目されているのが、“文化的な体験”によって子どもが感性や人間力を育む「体験型の学び」。
私たちが提供する和菓子教室は、まさにその入り口。美しい日本の伝統を手で感じ、親子で共に学ぶ場です。
1. お稽古で感じた子どもの変化
「最初は集中できなかった子が、だんだんと一つの作品を仕上げることができるようになった」
「“できた!”と笑顔で見せてくれた瞬間、自信があふれていた」
——これは、実際に教室に通う子どもたちの様子です。
毎月のお稽古で「練り切り」を作るうちに、子どもたちの集中力・想像力・達成感が育まれていくのがわかります。失敗してもやり直せる、思ったようにいかないこともある——それを“楽しい”と感じる体験は、子どもにとって貴重な自己成長の機会です。
また、継続することで、「自分でやってみたい」「もっと工夫したい」といった主体性や内発的動機づけも育っていきます。
2. なぜ「食」や「文化」が教育になるのか
和菓子づくりは、五感を使った文化体験。目で形や色を見て、手でこね、香りを感じ、味わい、大切な人にふるまう——そうした体験が、子どもの心と体をバランスよく育ててくれます。
また、和菓子には「季節」「行事」「自然への感謝」など、日本人の価値観や美意識が詰まっています。たとえば:
・桜をかたどった春の練り切り → 季節の変化を知る
・端午の節句の柏餅 → 行事の意味を学ぶ
・色や形を選ぶ → 想像力や表現力を育む
さらに、完成した和菓子を見て「これは何に見える?」「どんな気持ちで作ったの?」と会話をすることで、言語力・感情表現・対話の力も自然に育ちます。
和菓子は、単なる「作る・食べる」では終わらない——“文化と心を伝える”学びの道具なのです。
3. 現代の子育てとの接点
忙しい日常の中で、「子どもとしっかり向き合いたい」「心の成長も大事にしたい」と感じているおうちのかたは多いはず。でも、どうすればいいのか分からない…という声もよく聞きます。
和菓子づくりは、親子で一緒に行えるシンプルな文化活動。短時間でも季節を感じ、子どもと“じっくり向き合う時間”をもてます。
また、料理やお菓子づくりが好きな子にとっては、自己表現の場としても最適。
「自分でつくった!」という誇りが、自己肯定感や挑戦する力を育てていきます。
つまり和菓子は、現代の子育てが抱える「感性をどう育てるか」「家庭でできる教育は何か?」という問いに対する、やさしく確かな答えなのです。
まとめ:和菓子は、未来を生きる子どもへの“贈りもの”
和菓子づくりは、特別なスキルや準備がなくても、家庭や地域で始められる小さな文化教育です。
でもその体験の中には、
– 日本人としての感性
– 人を思いやる気持ち
– 自分の手でつくる力
– そして、伝える喜び
が、ぎゅっと詰まっています。
「和菓子×教育」は、一見めずらしく感じるかもしれません。でもそれは、子どもたちが未来を生きるために必要な力を、やさしく育てる“道”でもあるのです。
\家庭で始める一歩として/
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